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ホステスという仕事が教えてくれた人生において大切なこと

こんにちはMichelです。

今は普通の女の子と同じように会社勤めをしていますが、学生の頃は三年間ホステスという仕事をしていました。もちろん会社の人にも、ほとんどの友人にも内緒にしています。
 
やっぱり世間のイメージには勝てないからです。
 
だけど、この仕事をする前の私の人生と、した後の私の人生は見え方が全然違って、これからの私の人生観の根幹に根付いているアイデアはこの経験から生まれているものが多いのが事実です。
 
今日は、ほとんどの人が立ち入ることのない、夜の世界に足を踏み入れた私が、私の人生観を変えた忘れられないエピソードを書きます。
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若さに甘えてると中身のない女になると怒られた話

ホステスをしている女性たちは男前な女性も多いですが、やはり女の園。お姉さん方にキツいことを言われたりすることも多かったです。
 
中でも一番心にグサッと刺さったのは年齢のこと。二十歳の頃にホステスの仕事をはじめ、アルバイトというお気楽な気持ちで始めたこともあり、とにかくニコニコしていればいいと思っていました。
そんな時とあるお姉さんから、「そういう若さだけをウリにしてる子が一番腹立つ。そうやって若さだけに甘えてたら中身のない女になるんだよ」みたいなことをサラッと言われました。その時はひょええええええ!こわすぎー!!!!!って思っていましたが、私は所詮アルバイトだし別にいいもん!と聞き流そうとしました。
 
だけど、よくよく考えるとそのお姉さんは私の若さに甘えてるスタンスというよりは、この所詮アルバイトだし、、という私の働き方にイライラしていたのだと気付きました。
本業としてホステスをしているお姉さんたちにとったら、給料に差があるとはいえ学生という守られた身分の傍らでアルバイト感覚でホステスされてるとイライラするのも納得です。
 
さらに、働き始めたその頃は、お客さんにも「何であなたは夜のお店で働いてるの?良い子は早く帰りなさい」と子供扱いされることも多かったです。小娘呼ばわりされた事もあります。
だんだんと、この世界で若さ=ディスアドバンテージだと気付きます。若いけど○○、のように逆説的な何かがなければ魅力的な子になれいのだと痛感しました。
 
そこから、どうせやるなら一生懸命やってみようと気を取り直し、会話術や空気の読み方、お客さんに気に入られる方法など必死で習得しました。
 
その結果、気付けばたくさんのお客さんが支持してくれるようになりましたし、お店からも必要としてもらえるようになりました。
 
大人には大人の余裕と色気がついてくる。老いることはディスアドバンテージだと思っていたけれど、この経験をきっかけに年齢が有利or不利に働くかどうかはその人次第だと気付きました。
 
言いたいことは言う。甘ったれが嫌い。だけど、頑張る子は認める。そんな男前なお姉さん方に揉まれ根性も鍛えられたし、そんな人たちに囲まれこの仕事と自分なりに向き合ったから、これから後の章で書いていることも見えたと思っています。
 

その仕事が向いているかどうかは自分が決めることじゃない

あるとき、ママがお客さんにボソっとこんなことを言っていました。

「アルバイトの子たちが働きたいといって、新しく入ってきてくれるけど数カ月働いては自分に向いてないので、、といって辞めていく。そんな中途半端な気持ちで夜の世界に入ってくるべきではないし、その子達にこの仕事が向いてるか向いてないかを決めるのはオーナーの私だと思うのよ

まさにその通り、、、!

この言葉を聞いたとき衝撃を受けたことを今でも覚えています。

何かが自分に向いているかどうかを判断するのは自分ではなく、その道を自分より極めた人というわけです。その人にあなたには向いてないから辞めなさいと言われて初めて、「あー本当に自分には向いていないのだな」と認めるべきなのです。

正直、夜の仕事は私には向いていないとずっと思っていました(今でも思っています笑)だけど、この言葉を聞いて、絶対に自分から向いていないという言葉は口に出さないようにしようと思いました。絶対に、クビになるまで働いてやろうと思いました笑

精神論と言われたらそこまでですが、今の私にはこのスピリットがかなり根づいています。

 負けることが悪いんじゃなくて勝負をしかけない生き方が俺は嫌いだ

高級クラブに飲みに来るようなお客さんは大抵会社の社長や大企業の役員レベルの人たちです。夜は女の子達とケラケラ笑って、楽しく飲んでるお客さん達も昼間は人の上に立ち指揮をとる人がほとんど。
そんなお客さんたちからは、男としての格好いい生き方をたくさん学びました。
 
ある時一対一で、一度自分の会社が潰れてそこから再度会社を立ち上げた社長の方と話している時に、就職活動の悩みを聞いてもらっていました。そんな時にお客さんが私にこうアドバイスしてくれました。
人生キツい時が勝負。キツいと思った時にそっからどうやって這い上がるか勝負していくのが人生の醍醐味だ。キツい時に楽しまなけりゃ、どんどんネガティブのループから抜け出せなくなる。」 
さらにこう加えました。
「そういう人生のどん底で挑戦したり勝負した時に、失敗したり負けたりすることもあったけど、勝負しなけりゃ負けることも勝つこともできないからなぁ。俺はそういう勝負をしない人生の方がよっぽどつまらないと思うから、お前もグダグダ言わず勝負しろ。勝負しない生き方は嫌いだ」
こうアドバイスをもらい、メキメキとやる気に満ち溢れたことを覚えています。
 
一度会社がダメになり、持ち直した方にアドバイスされたのでなおさら納得いきました。やっぱり、勝負をたくさんする生き方って格好いいと思うし、キツい時こそぐっと勝負して楽しめなんて言われたら、就職活動ごときでクヨクヨしてられないと思いました。
 

俺は末期ガンだけど、10年後も生きてるよ

これは、私に芋焼酎の美味しさを教えてくれた方のお話です。その方とはその時の一度しかお会いしたことはないのですが、私はこの方のことを一生忘れないと思います。
 
その方は、末期ガンで余命も長くないからもう医師から自由にしなさいと言われ病院を出ることができたので、最後に自分の通っていたお店へあいさつしに飲みに回っているとのことでした。
 
担当のお姉さんのヘルプとしてお席についたのですが、最初は真剣に病気のことなんかをお姉さんと話していました。
だけど、途中から明るくなり、「そんなんゆうても治るかもしらんしなー、ただ治っても金ぼったくられるからもう2度と飲みにこぉへんからなぁーはははー」といって席を笑わせてくれました。
「死んでも絶対連絡せぇへんから。生きてたら店こい店こいってうるさいから生きてても連絡せぇへんわ!生きてるか死んでるか分からんかったら、お前らの中ではずっと生きてるやろ。10年後くらいにまた来るわー。」 
こう言って帰って行かれました。
お姉さんも、「2度と連絡してこんとってやー!死んだらあかんでー!」みたいなことを言って最後まで明るくあいさつしていました。
そのあと、控室で泣かれていましたが、女の人の強さを感じた瞬間でもありました。
 
そのお姉さんも、ホステスという仕事柄堂々とその方の様子を家族に確認することもできません。私たちは本当にその方が生きてるか死んでるかも知ることができませんでした。
 
だけど、だからこそ私の中では、今ももしかしたらどこかで生きているんじゃないか。そんな気がしてしまうのです。
誰かが生きているか、死んでいるかってこんなにも形式的な事なのだなと強く思いました。
生きてるか死んでるかという形式的な事実が重要なのであって、それ以外は予測でしかその人の存在を測ることはできない。例えその方がまだ元気でいらっしゃっても、誰かに嘘で亡くなったと教えられたら私の中でその方は亡くなった事になる。
 
最後にその方に会ったのは3年前ですがまだ私はその方が亡くなったという報告は受けていないので、私の中ではずっと生きていらっしゃいます。
 
その方に、自分を一生人の心の中で生かしておく方法を教えて頂きました。
 

世の中には自分の知らない世界がたくさんあった

世の中には自分の知らない世界が本当にたくさんあるんだな、と実感しました。ブログには書けないような出来事もたくさん経験しました。

まだ、二十歳そこらの私には抱えきれないようなこともたくさんありました。ノルマもキツいし、なかなか思うように成果が出ないときはいっきに風当りが強くなり、体を壊したこともありました。こんなにもストレスを感じることは今後の人生でもないのではないかと思っています。ほんとに。
この仕事のせいで、過敏性胃腸炎になり辞めて1年経つ今も引きずっています。笑

 

だけど、それだけ仕事に向き合った証拠だと思っているし、私の人生を大きく変えてくれた経験です。

2度と戻りたいと思わない世界ですが、今も日本を裏で支えているあの世界は今日も多くの物語を生んでいることでしょう

この仕事については思うことが本当にたくさんあるので、まだまだ自分経験を文章に足りないですが、また書きます。